最近文字を書く機会って、ほんとうに減ってきました。
何をするのもパソコンやスマホ。手紙も注文も、キーボードや指先でタッチして終わり。
最近、手書きしたのを思い出してみると・・、宅急便の送り状、住民票の申し込み、契約書のサイン、祝儀袋の名前と金額、芳名帳・・・。
書いた内容は、ほとんど自分の住所と名前ばかりです。漢字も便利な自動変換があるから、すっかり忘れしまっています。
キーボードで文字を打ち込んでいると「この漢字ではない」ということは解るのですが、書こうとするとどんな漢字なのか曖昧になってきました。
これはまずいという事で、一度やってみたかった「写経」に挑戦してみました。
般若心経の写経用紙をネットからダウンロード
写経用紙は100円ショップなどでも売っていますが、ネットから手軽にダウンロードすることができます。
「写経 ダウンロード」と打ち込み検索すれば、ズラーッとでてきます。
わたしは、羽黒山大雄寺様のホームページから「般若心経」を落とさせていただきました。
羽黒山大雄寺様のホームページには、写経の歴史から写経するときの心構え、写経の仕方まで詳しく掲載されています。
このファイルはpdfになっており、印刷することで写経の用紙が出来上がり。
お経の部分は薄墨で書かれており、その上を筆でなぞることで般若心経の写経ができるようになっています。
正式には、硯を用意し心を整え静かに墨をすることころから始めるそうですが、とりあえず慶事のときに使う筆ペンを引っ張りだして書いてみました。
2行書いてみたら、こんな感じに仕上がりました。
文字はかなり小さめのため、ゆっくり丁寧に書かないと、すぐにはみ出してしまいます。
書いてる途中に、子供の頃習った「ハネや留め」などを思い出すのですが、指先を思うようにコントロールができずうまく書けません。
こんなに緊張して丁寧に文字を書くなんて初めての経験です。1枚仕上げるのに、約20分かかりました。
どんどん落ちてくる集中力 自分で防御策を考える
50歳を越える頃から、集中力がどんどん落ちてきています。
1つの事をしているときに別な用を思い出し、いつの間に別な作業に移ってしまっている事なんてしょっちゅうです。
字を書くときも書こうという気持ちばかり急いてしまい、いい加減な略字のミミズのような文字になってしまいます。
自分では何を書いているかわかるのですが、「すみません、これなんて書いてあるのですか?」とよく聞かれます。
こんな状態では先が心配です。このあたりでなにか対策を見つけておかないと、けっこうマズイ感じです。
そんな訳でトライしてみた「写経」なんですが、ちょっとした空き時間を利用してできるので自分には合っているような気がします。
時間がとられたり、場所や準備や道具が必要なものは、今の環境ではちょっと難しく長続きしないような気がします。
丁寧に一文字ずつ集中して文字を書くことで心も落ち着きますし、「写経」は私にとってとても良い感じなので続けてみようと思います。
指先を使うと脳が刺激され若さが保てる
指先を使うと脳がどんどん活性化され、ボケ防止にもなると言われています。
手は「第2の脳」と呼ばれ、指先を動かせば動かすほど脳にたくさんの刺激が伝わるのだそうです。
たしかに、ピアニスト、音楽家、アーティスト、工芸作家、職人さんなど手先を常に動かす方は、高齢になっても皆さん「シャキッ」としていますよね。
施設などでも、折り紙などをして毎日のように手先を使わせているそうです。
退職すると文字を書いたりパソコンでキーボードを打つこともなくなり、手先を使うこともほとんどなくなってしまいます。
また、1日の会話量や、通勤しないために運動量も急激に減ってしまいます。
外出もしない、会話もしない、新しいことに興味をもたない、手足も使わないの「ないないずくし」では、能力は低下するばかりです。
衰えにストップはかけられませんが、衰えるスピードを落とすことはできます。
歳は重ねても、心はいくらでも若さを保つことができます。
そのためには、何にでもトライしてみようとする気持ちを忘れないことが大切。
「いつも若いですね~」の言葉は、私たちのシニアにとって最高の勲章です。
さあ、頑張ってなんでもトライしてみましょう!